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ハクビシンって何者? |
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さて、新型肺炎SARSウイルスは中国南部で食用とされるジャコウネコ科のハクビシンから人間に感染した可能性が高いとされている。 ハクビシンって何? と事典のページをめくってみると、小さなタヌキみたいな動物の写真が載っていた。額から鼻にかけて、太い筆でペンキを塗られたようなくっきりと鮮やかな白い線。小動物が良く見せる、きょとんとした表情だ。顔の真ん中に白い線があるので「白鼻心」または「白鼻芯」と書くらしい。 ハクビシンの中国名は「果子狸(グオズリ)」。 日本ではペットとして飼われることの多いこの小動物も、中華料理の世界では高級食材として扱われている。広東の人たちってこんなものまで食べるんだ。 さすが、広東人。 精力増強、滋養強壮に効果のある珍味ということだが、それがSARSウイルスの感染源だとは。 煮込み料理が主流らしいが、しゃぶしゃぶのようにさっと火を通すだけ――という食べ方がここ最近のトレンドだったようだ。 2002年12月にSARSに感染した深セン市の調理師は、レストランで野生動物を扱う仕事をしていたらしい。(そういえば以前、羊のしゃぶしゃぶを食べる店の入り口に羊がつながれていて、「さばかれる前の羊を店先につなぐとは」と感心したが、後に、看板娘ならぬ「看板羊」だったことが判明した。) 野生動物を取り扱う人の多くから、SARSウイルスに感染したことを示す抗体が検出されたという報道もあった。 北京に来てから、ブタの顔や大腿骨、カエルの脂肪、ヘビ、ウサギの耳の軟骨、コウモリ、アヒルの水かきなど、いわゆるゲテモノ料理をいろいろと試した。私的美学では、そんなとき「キャーキャー」と声を上げるのは素人。よくグルメ(ゲテモノ?)番組で、発展途上国に連れて行かれ、現地の珍しい料理を食べる際、大げさなリアクションで、視聴者を不快にするアイドル(かわいいと思う人もいるかも)がいるけど、私の中ではあれは完全にNGだ。 まず料理を目で楽しみ、余裕があればデジタルカメラに収める。そして食べ方を教えてもらった後、何気ない顔をして一口含み、真剣に味わうのが作法というものだ。 なんて生意気なことを言っている場合じゃない。野生動物を料理用に処理するのは結構危険なのだと再認識。肉が生焼けだったり、食器が汚れていたりしたら、変なウイルスに感染する可能性は高いだろう。 −−新型肺炎SARSウイルスの感染源になった疑いで移動や食用を禁じられた中国の養殖ハクビシンなど野生動物が月末にも厳重な安全衛生検査を経て、市場に出回ることになった。(アサヒコム・六月二十五日) −−野生動物は新型肺炎(SARS)の感染源とみられており、広東省林業局は五月二十六日、野生動物取引や養殖を厳格に規制する緊急通達を出した。(共同通信オンライン版・六月五日) 「養殖」というのは本来、「魚・貝・海藻などを池や生眦(いけす)、筏(いかだ)などの施設で人為的にふやし育てること(『新辞林』)」という意味で、魚介類に対して使う言葉ではないのだろうか。そして「野生」とは「動植物が山野に自然に生育していること(同じく『新辞林』)」ということなので、「養殖」された時点でもう野生動物とは呼ばないのでは? 私の考え違いでしょうか。 (終わり) |
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